CTVRという指標はCTRとCVRを掛け合わせて計算されるものですが、実際どのように使われているのかがあまり明記されることはありません。
今回はCTVRの意味や計算法、使い方などを解説していき、この指標がインターネット広告、特に運用型広告の指標にとってどんな意味があるのかを解説していきます。
CTVRとは?CTRやCVRとの違いを簡単に解説
まずは用語の意味を見ていきたいと思います。
CTR(クリックスルーレート)とCVR(コンバージョンレート)を掛け合わせたものをCTVR(シーティーブイアール)と言います。
CTRの意味については下記記事で記載しているのでもしよければ読んでいただけると嬉しいです。
『CTRとは?意味は分かるけど用途が分かりづらいネット広告指標を解説!』
CTRもCVRも広告のバナーやテキストなど表示されているものレスポンスがどれくらいの確率であったかを示す指標です。
計算方法としては
CTR×CVR=CTVR
なので、CTRとCVRを掛け合わせているのでこの二つの文字を取ってCTVRと呼ばれているんですね。
CTVRはCTRだけ高くてもCVRだけ高くてもダメで、それらの両軸の指標を掛け合わせてあげることで両方の指標の価値をうまく評価してあげようというような指標
になります。
例えば異様にCTRが高いバナーとかってあるんですが、そういう時ってただただ目立ってたり内容に反していたりして無駄なクリックがいっぱい発生していたりします。
CTRが高いと高い入札単価(CPC)をかけなくてもCPMが上がっていく可能性があり、クリック課金の広告を出した場合、1クリック当たりのコストを下げやすいですし、たくさん配信量をたくさん出したい場合はCTRの高くするような施策も打ったりします。
無駄に高すぎてもおやっとなりますが、比較的高い推移でいけると配信量も出しやすく入札単価も下げやすくなるのがCTRを上げることのメリットのひとつとしてあげられます。
しかし、ダイレクトレスポンス系の購入率を上げたいものはただただクリックしてもらってLPに遷移してもらえるだけでは意味がありません。
成果地点が何になるかにもよりますが、購入を成果地点とした場合、クリックしてからLPに飛んでその内容を確認したうえで商品やサービスを購入していただく必要があり、購入にどれくらいの確率で至ったかを測るのがCVRです。
CVRは高ければ高い程良いですが、100%のCVRをたたき出すような広告はありません。
CPMを引き上げる指標のひとつであるCTRを高い推移で保って効率的にLPに誘導しつつ、流入したユーザーにしっかり理解してもらって購入や会員登録などを高い確率(CVR)で保っている広告を評価しようというのがCTVRということになります。
CTVRの利用方法
利用方法とは言っても特にこれといったものはないのですが、CTRとCVRが高いものを探していくときに使うのがCTVRです。
CTRが高いだけ、CVRが高いだけで広告の価値を評価せずにどれくらいのレスポンスがあるのかを評価していきます。
前述したようにCTRが高いからといって効果の良いバナーとは限りません。
無駄なクリックを誘発している可能性もありますし、現在無駄なクリックを誘発するような表現や配信手法は淘汰されていく傾向にあります。
広告掲載先メディアのブランディングを損なったり、ユーザビリティを邪魔する広告もなくなっていきます。
意味なくCTRを上げても仕方がありません。
CVRが高かったとしてもCTRが低いと高い入札をかけないと配信量が出ず、思ったように獲得に繋がらない可能性があります。
CTRは高いけどCVRはそこまでというものや、逆にCTRは低いけどCVRは高いものの要素を分解してどういった要素がCTR・CVRを高めているのかを見極めていきましょう。
それはテキストだったり背景の色の違いであったり商品の見せ方であったり男性を載せているか女性を載せているかであったりと様々あるかなと思います。
バナー内テキスト3種類x背景3種類x商品の見せ方3種類x載せている人を女性、または男性ににすると合計54種類のバナーが出来上がります。w
また、インフィード広告であればバナーだけでなく、テキストも入ってくるので構成する要素がまた一つ増えます。
どの要素がCTR、またはCVRを高めていくかは数が多すぎると平等な環境でテストできず、たまたま時期的に高かったんじゃないかということになりかねないので多すぎるのは禁物ですがどのような要素の検証をするかを少しずつ決めていってCTVRの高いバナーであったりテキストであったりを模索していくのが良いかなと思います。
CTVR利用の注意点
CTVRはCTRとCVRの高さを測る指標ではありますがCTVR同士を比較する際に注意点があります。
例えば、
- 1.CTR:高 CVR:中
- 2.CTR:中 CVR中
- 3.CTR:低 CVR:高
の場合にCTVRの高さでエクセルとかで比較してソートすると、1のCTRが異常に高かったりする場合に一番このバナーの価値が高いというような評価になってしまう場合があります。
CTRが高すぎてCVRが低すぎるのはあまり良くないので、そういったイレギュラーな数値、異常値はできるだけ排除するかある程度の検証予算を設けないと初動だけCTRが高い場合もあったりするので検証予算と期間をある程度余裕を持っていけるのが良いかなと思います。
検証予算が少ない場合はある程度初めから絞って検証項目を少なくしていくのが良いです。
知見をしっかりと貯めていって、次に繋がるような検証をしていきたいですね。
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