未経験の業界に飛び込むのは勇気がいりますが、どんな会社でも結果を出す人とそうでない人がいます。
僕がマネジメントしていたチームにも業界未経験の人を多く受け入れていましたが、結果を出す人とそうでない人に違いがあるなと思ったので、その違いについて考察してみました。
Contents
未経験の業界に転職する人はどれくらいいるのか
未経験の業界に転職する人がどれくらいいるのかデータを探すことができなかったのですが、転職コンサルタントの68%の人は異業種へ転職を実現したミドルがいると回答しているようです。
転職コンサルタント1人当たりでどれくらいの割合がいるのか分からないので異業種転職したい人がどれくらいいるのか不明確なんですが、異業種から来る人が一定層いるということがざっくりわかるかなと思います。
調査結果 概要
★ 転職コンサルタントの68%は「異業種への転職を実現したミドルがいる」と回答。2017年より9ポイント増加。
★ 異業種転職したミドルの行き先、上位は「メーカー」「流通・小売」。
★ 異業種転職したミドルの職種、トップ3は「事務・管理」「営業・マーケティング」「経営企画・事業企画」。
★ 異業種転職したミドルの傾向、企業規模は「大手から中小へ」、年齢は「40代前半」、役職は「課長クラス」、年収は「変化なし」。
★ 異業種転職をするミドルに企業が期待していることは、「経験職種での専門知識・専門スキル」「新しい環境でも主体的に動ける行動力」。
引用:エン・ジャパン『異業種転職の実態調査。』
異業種転職をするミドル世代(30代・40代)が話をしているのですが、30代くらいになるとある程度自分の分野を極めたから、別の専門スキルを付けたいのかもしれません。
また、別業界で同職種について職種についての専門性を高めたかったりするのかもしれないですね。
20代の方は30代がどう動くのかを知っておくと20代のうちの動き方とかが変わってくると思うので、他人事と思わずウォッチしておくべきかなと思います。
20代で別業界に行く人はざっくり
・やってみたらやりたい事が違った人
・会社の中で仕事をしていてこの部分をもっとやりたくなった人
・もうこの業界嫌だと考えた人
・業界の未来が見えなかった人
とかがいるのかなと思います。
ただ、新卒採用で入った会社・業界が嫌だとなると単純に業界研究不足だったりすると思いますが、働いたことのない学生に業界研究をしっかりしろってけっこう酷な話だと思います。
早くに違うと思ったら早い段階で異業種にチャレンジしたほうが第二新卒の枠が使えるので転職しやすいかもですね。
未経験の業界で結果を出すために必要なこと7つ
チームが現在15名程(2018年11月時点)でその前にも未経験で転職されてきた方を見ているので約10名程は未経験で転職してきた方をみてきています。
その中で感じた業界未経験者が結果を出すために必要な要素を抽出してみました。
素直さがある
未経験の業界に行くとけっこう起こることだと思うんですが、年下の人が教育係になったりすることもしばしばあると思います。
業界経験でいうとその人の方が上なので。
そこで変なプライドを持つことなく、素直に言われたことをまずは徹底的に質を高めてやろうとしている人は知識の吸収も早いし応用とかに転じるタイミングも早いなと思います。
愚直にまずは言われたことを必死にやってみる姿勢が大事です。
そうしないと、教える側も学ぶ側の姿勢を見てもう教えなくてもいいやとなってしまうかもしれません。
違う業界だったとしても仕事する上で共通している価値観や考え方をしっかり持っている
業界が違ったとしても仕事をするうえでの当たり前の意識が高かったりとか仕事に向き合う考え方や価値観の部分がある程度共通していると結果を出しやすいかなと思います。
例えば、
・納期は守る
・求められたもの以上の質のものを出す
・見やすい資料にする
みたいなところです。
上記でもレベルの差というかどこまでやるかみたいなのが異なってくるので難しいところですが。
このあたりって別に業界が変わろうが変わらなかろうが当たり前のところだと思うのでそこがしっかりできる人はマインド面とか社会人としてみたいなところを教える必要がないので楽です。
また、社会人5年目くらいの人が入ってきたらもうそのあたりってできてて当たり前なので、できなかったら最悪見捨てられます。
結果を出すどころではないです。
このあたりがしっかりできていない意識がある人はどの業界でも通用しない可能性があるので当たり前のレベルを少しでも引き上げておくことが重要です。
なぜそうなるのかを常に考えている
どの業界でも当たり前に使われている用語とか考え方とか前提となってるものがあったりします。
そこを忘れてしまっている人がついてくれるとなると厄介です。
そこに何の疑いもなくそういうものなんだととらえてしまうのは危険です。
常に疑問を持ってなぜそういう結論に至るのか、業界にある前提となる考え方みたいなのは何なのか、もっと良いアイディアはないのかみたいなところを考えていくことで、業界の全体像が把握で来たり新しいアイディアが出せたりすることにつながります。
森と木をバランスよく見ようとする姿勢
最初のうちは業界の部分的なところから業務に入っていくと思いますが、常に全体像を見ながら今はどの部分の仕事をしていてどう役に立っているのか、この業務を極めることで業界での価値はどの程度上がるのかを考えておきましょう。
その業界の市場全体を見て今の仕事を俯瞰してみることができれば、その業界の中でも活躍できる人材になっていけるはずです。
全体を見ながら仕事をしている人は少ないので、すぐに結果を出すことができ、市場を見て話ができているのであれば優秀な上司はあなたを見てすぐに上に引っ張ってくれるはずです。
周囲を見ながら情報を常に自分に取り入れようとしている
仕事をしているとき、だいたいの会社では周囲が何を話しているか、どんな仕事をしているかを見ていれば把握できるはずでどれだけ組織化されていたとしても個人で仕事のやり方や考え方が異なってくるはずです。
周囲が持っている情報、話している情報を盗んで自分のものにしようとすることで素早く業界の知識が身につくはずです。
思い切って
『さっき話されてた○○について詳しく伺いたくて・・・』
と聞いてみたら詳しく説明してくれるかもしれません。
頼られて嫌な人間も少ないので下手から言って話を聞いてみましょう。
社内での人間関係もそれによって良好になっていくかもしれません。
当事者意識が強い
どんな業務に取り組むにも当事者意識があって起きている問題に対して自分事化できる人は強いです。
問題が見えている人とか見て見ぬふりする人、見えていてただ誰か解決しろよとかぐだぐだ文句を言っている人もいますが、それをどうやって解決していこうかを考えるのは別に経歴が長い人がやるものではなく、やろうとする人がやることです。
ここで既にいる人達と差をつけることができ、未経験の業界でも結果を出していくことができますし、この姿勢がある人は重宝されるので会社の中でも少し地位のある人や結果を出している人達が目をかけてくれたりするはずです。
自分にかかっているコストや会社の営業利益などを数字で理解し会社への貢献度を数値化しようとしている
ビジネスマンとして、自分の会社への貢献度がどの程度あるのかを数値化しようとする姿勢が大事でこれはどの業界に行っても変わりません。
より会社での価値を高めるためにはそれだけ営業利益を出さないといけません。
プラスマイナスゼロだと付加価値を出していることになりません。
数字に表れないところの貢献度もあるので一概には言えないですが、どれだけ中長期的に見込める売上を出し常に営業利益を上げていけるかが会社での評価を高めることになります。
これは営業に限った話ではなく、マーケッターや企画担当、採用担当も考えておくべきことです。
こういう知識を身に着けるためには簿記を学ぶと営業利益などの計算ができるようになります。
別記事で簿記を勉強するメリットについて考察しているのでよければこちらも読んでみてください。
業界未経験すぎるところよりも少し広げた円がかぶる位置に転職したほうがキャリアを築きやすい
未経験の業界に転職して結果を出す人の特徴を書いてきましたが、未経験とは言いつつも少しは分野がかぶるところに転職した方が幅も広げやすいです。
未経験の業界に転職する場合は今後のキャリアをしっかり見据えたうえで決断したいところ。
転職はあなたのキャリアを広げるための絶好の機会になるのでうまく活用してより良いキャリアを築きましょう。
個人的に転職に関しておすすめな転職の思考法という本があります。
転職をする際の考え方や良い企業の見分け方などが書いてあり、始めて転職する人も複数回転職をした人にとっても気づきを得られる内容になっています。
別記事でこの本を紹介しているのでよければこちらも読んでみてください。
コメントを残す