インターネット広告を勉強し始めたり配信を検討したりする際にアドネットワークという言葉が早い段階で出てくるかなと思います。
アドネットワークに利用にどのようなメリット、またはデメリットがあるのかや利用方法などについて、インターネット広告代理店で5年程働いている僕が解説します。
この記事の想定読者
①インターネット広告を利用しているけどアドネットワークって何?ってなってる人
②アドネットワークは知っているけど、使い道があまり理解できていない人
Contents
複数の配信先に一元で配信が可能なアドネットワークとは?

まず、メリット・デメリットを話す前に、そもそもアドネットワークとは一体なんなのかについて説明していきます。
デジタルマーケティングのノウハウをまとめた、マーケティング情報サイト「Digital Marketing Lab」には下記のように説明がありました。
2008年頃から出てきた、広告媒体のWebサイトを多数集めて「広告配信ネットワーク」を形成し、多数のWebサイト上で広告を配信する広告配信手法
DiditalMarketingLab「アドネットワークの仕組みと特徴」
アドネットワークがない時代は広告を掲載したいメディアに対して一つ一つ連絡をしなければならず管理も煩雑になっていました。
自社のサービスにあったウェブサイトをひとつひとつピックアップするのも大変です。
たくさんの広告配信先ウェブメディアやアプリを一括で管理できてなおかつひとつひとつ営業に行かなくてもよくなったメリットは相当大きいです。
また、課金方法もアドネットワークだと一律になっているので、
ひとつひとつこの配信先はCPC支払いしてこれはCPMで・・・・
とかやる必要もありません。
アドネットワークに問い合わせれば配信したいカテゴリのメディアを伝えればそれをリストとして持っているのでそこに向けて一斉に配信が可能で、管理画面でどのメディアでどれくらいImpが出てどれくらいCVが発生したのかみたいなところを一元管理することが可能です。
アドネットワーク利用のメリットとは?
アドネットワークのメリットはずばり、
一度に様々なメディアに出稿が可能
ということです。
ただ、現在Google Display Network(通称GDN)、Yahoo! Display Network(通称YDN)、i-mobile、nend、AMoAd、Zucksなど、様々なアドネットワークがあります。
それぞれどのようなメディアの開拓に注力しているポイントが異なるので、
これは広告代理店に聞いて把握するのが手っ取り早くて楽だと思います。
サービス特性にあったメディアに配信するうことで相性がよければ良い効果を出すことも可能です。
この辺りはどんなメディアにどんな広告内容でどれくらいの入札で配信するかで効果が変わってくるので、特に広告内容やデザインに関してしっかりとPDCAを回して投資対効果を高めていきたいですね。
利用する際のデメリット・注意点
アドネットワークは一度に大量のメディアに対して配信ができるメリットがありますが、デメリットもあります。
意図していなかったメディアに配信されてしまう可能性
ブランディングを強く意識している場合、これはデメリットとなりえるので慎重にアドネットワーク側と話をしておく必要があるでしょう。
また、セールのバナーを流すときに、ちゃんと期間を指定しておかないと流れてしまう危険性があります。
上記はよく話し合いと確認を重ねれば防げるものなので、しっかりチェックしておきましょう。
どんな時にアドネットワークを使うべきなのか?
使い道は大きく分けると2つです。
特定のユーザー層がいるメディアに配信して認知やユーザー獲得を狙いたい時
現在、様々なテーマを持ったキュレーションメディアが世の中にたくさんあります。
それぞれのメディアが独自の広告形態を持っていますが、ひとつひとつ開拓するのは手間がかかりますし、基本的にImp保証で1つのメディアにつき最低でも50万円は見積もらなければなりません。
しかし、アドネットワークに頼めば配信したいユーザー層のメディアに対して一括で配信することができます。
クリック単価も調整できるためどれくらいのユーザー数を獲得したいか目標と予算の兼ね合いを見ながらが調整可能です。
一度サイトに訪れたユーザーを漏れなく再来訪させ、購入につなげたいとき
ほとんどのアドネットワークにはリターゲティング機能が備わっています。
この機能を利用すれば、一度来訪したユーザーに対して再度自社サイトへの再来訪を促すことが可能です。
また、cookieの保持期間を利用することで例えば、30日前~60日以内に来訪したユーザーのみに配信することが可能な媒体もあります。
現在、ダイナミックリターゲティングのような、各ユーザーにマッチした広告を出すことも可能ですが、ダイナミックリターゲティング広告に出稿するだけでは全てのユーザーにリーチできません。
メディアは数千、数万とあるのでそこに対応できない場合もあります。
また、直接セールの情報を伝えたいときはアドネットワークの方が便利です。
一度来てくれたけど、
また今度見ようかな。
とか
ちょっと高いし検討しようかな
と思っているユーザーに対してセール情報をもう一度見せてあげることで、
あっ、この間見てたサイトセールやってるし、一回買ってみようかな?
となることも想像できるでしょう。
最初の『特定のユーザー層がいるメディアに配信して新規獲得を狙いたい時』のところで書いた配信方法でサイトに誘導できるので、そこにリターゲティングのタグを埋めておけばまた別のバナーを見せたりちょっと情報の見せ方や角度の違うLPに誘導できます。
これをすることによって商品・サービスへの理解が高まるのでコンバージョン率が高まる可能性もあります。
リターゲティングに関しては下記記事にも書いてあるので、興味があればこちらも参照してみてください。
媒体独自のターゲティングを活用して特定のオーディエンスにリーチしたい時
アドネットワークといっても様々な媒体がありますが、特定のオーディエンスにターゲティングしたい場合はGDN・YDAあたりかなと思います。
■GDNとは
Google Display Networkの略。Googleが提供するアドネットワークで詳しい説明は下記。
https://support.google.com/google-ads/answer/2404190?hl=ja
■YDAとは
Yahoo! Display Adsの略。Yahooが提供するアドネットワークで詳しい説明は下記。
https://promotionalads.yahoo.co.jp/service/displayads/
GoogleもYahooも独自で検索データやサイト閲覧データなど様々なデータを保有しているのでそれらの情報から、年齢・性別・興味関心・購買情報など様々なデータを保有しています。
これらのデータを使うことで自分たちが広告を見てもらいたいユーザーに適切にリーチすることが可能です。
注意点としては下記です。
①年齢・性別・興味関心などを掛け合わせすぎると配信対象が狭くなり入札が高くなる可能性
②様々なオーディエンスデータを使っているからと言って精度は100%ではないので、20代に設定しても10代や30代にもリーチされる可能性
特にGoogleに関しては媒体の最適化が優れているので、ターゲティングをしなくても、キャンペーンの目的に合わせて最適化してくれるのでコンバージョンに最適化していれば効果が合う場合もあります。
このあたりは実際に配信してみたり、キャンペーンの目的によっても異なるので検証していく必要があるかなと思います。
使い方次第でネット集客の味方に!
アドネットワークのメリットや使い道に関して記載をさせて頂きました。
アドネットワークの使い道はなかなかわかりづらいところもあるかもしれませんが、要点を抑えておけば自社メディアやECサイト、アプリの成長にとって有益なものになることは間違えありません。
2つの使い道を書かせていただきましたが、併用することも重要です。
様々な広告メニューを適切に使うことで、ネット広告の効果を最大限発揮できるようにしたいですね。
また、さらに詳しく知りたいという方は様々なネット広告に関する本が出ているので基礎の本を読んでみることをおすすめします。
下記記事でインターネット広告を基礎から理解するための本を8冊紹介しているのでよければ読んでみてください。
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